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Channel: 願わくば道に果てのないことを
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おっさん、また変わった乗り物を入手するかも。

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 去年の11月、病に倒れた友人が車椅子対応のバリアフリー住宅に引っ越すことが決まり、シャッター付きのガレージを用意できないことから、乗っていた車が私のもとに来るかもしれない……という話になっています。

 というのも最初は乗り気じゃありませんでした。
 ダイムラー・ベンツ(AMG-c36)に乗ってたことがあるのですが、これがとにかく壊れる。さすがに新しいうちは壊れないけど、壊れ始めると数珠つなぎ的に毎月なにがしかの修理を行うため、修理工場に入院するハメになる。

 これが冗談でも誇張でもなく、本当にあった怖い話なのだから私のような貧乏人はそもそもメルセデス・ベンツになど手を出すべきではないのです。

イメージ 1

 MCCスマートです。悪夢がフラッシュバックして頭痛がします。
 ダイムラー・ベンツ(現ダイムラー・クライスラー)の MCC スマート・カブリオというオープントップモデルです。別にオープンカーが好きだと言う訳じゃないのですが、私のもとにはオープンカーが集まってくるようです。

 MCC スマートという車あまり走ってないのでよく知らない方が多いと思うので、ちょっとだけ解説を。

 スイスの時計ブランド「スウォッチ」と、小型車では実績のないドイツのダイムラー・クライスラー(メルセデス・ベンツの会社)が組んで、MCC(マイクロ・カー・コーポレーション)を設立したまではよかったが、12年間ひたすら赤字が続いたため言い出しっぺのスウォッチ社が撤退。ダイムラー・クライスラーが尻を拭く形になったが、やがて黒字転換することができたので、未だにスマートは続いているということらしいです。


 排気量は600ccと800ccと、あと1000ccがあるのかな。
 うちの子になるかもしれない赤いのは600ccのスマートK。つまり軽自動車です。現在は普通乗用車用のフェンダーを装着していますから、リアフェンダーをスマートK用に変えないと車検も通りません。←

 でも外見が可愛らしく、内装も〇を基調としたデザインで、女の子に受けのいいカタチです。オッサン世代には「チョロQ」と言えば誰もが遊んだことある懐かしのオモチャだと思います。

 こんな可愛らしいのだから女の子に売ればいいのに、なぜか女の子には売れません。その理由の一つに、パワステが付いていないことが挙げられます。

 リアエンジンなので重量バランス的に前輪に重量はかからない、、とはいえ、実際に乗ってみると相当な重さです。マツダの AZ-1もそうでした。女の子が車庫入れなどのとき「ふんぬううう!」などと言ってハンドルにぶら下がり、体重をかけてる姿を想像すると、女性には向いてないだろうなという事がよくわかります。

 パワーいるステアリングです。日本人女性は全員が和田アキ子や北斗晶じゃないのだからパワステは必須ですね。もちろん新しいモデルには当然パワステ装備されています。

 そして必要最低限の積載性は確保されています。
 スマートのトランクルームはほとんどないようで、おそらくS2000のトランクよりも荷物が積めると思います。

 そして居住性もS2000よりずいぶんと快適。てか、S2000と比べたらだいたいすべての車がいろんなところで↑なんですけどね。後部座席を完全に放棄したデザインなので、二人は広々です。

 600ccのターボで55psを発生するエンジンは非力かと思いきや、
 車両重量が760kgということで、そこそこのパワーウェイトレシオを叩き出しています。
 なお、RR駆動です。S2000のようなフロントミッドでもなく、AZ-1 のようにリアミッドでもない、後輪の車軸よりもエンジンを後方に配置したRRです。

 重量バランスは前340kg 後420kgというリアヘビーなので、ブレーキングしてフロントタイヤに荷重を乗せながら走ると無類の楽しさを提供してくれることでしょう。


 トランスミッション
 そしてミッションは2ペダルの6速MTです。
 クラッチ操作の必要のない、オートクラッチの、6速マニュアルです。
 ATのように乗れますが、内部的には普通の6速MTがあって、発進時も変速時もコンピュータが判断してクラッチ操作をやってくれるというものです。
 クラッチ操作が必要ないのでAT限定免許で乗れますが、間違いなくMTです。

 軽自動車のくせに2ペダル6速MTなどと言う、むやみやたらと高価そうなものを装備しています。そしてこのコンピュータ、なかなか思ったところで変速してくれないし、変速ショックもクラッチ操作に慣れてないんか! ってぐらいギクシャクするので、マニュアルモードにして走ってやろうと思っても、レスポンスが悪すぎてすぐに諦めました。普通にコンピュータ任せにして、あとは独特のペダル操作に慣れれば、いくぶんかスムースになります。


 安全性。
 日本の軽自動車は事故を起こすと死ぬとよく言われます。
 私も数年前、交差点での右折x直進の事故でトラックにオフセット衝突した軽自動車がアルミフォイルのようにくしゃくしゃになって横転するさまを目撃したことがあるので軽自動車に乗る以上は相当の注意を払っているのですけれど・・・。

 スマート軽自動車でありながら、日本の軽自動車規格でつくられていません。
 単純にエンジンが600㏄なので、通常のスマートクーペのリアフェンダーを左右1cmずつ狭くしたものを作って軽規格に合わせ、はみ出すタイヤも、フロント用の細ものに交換して無理やり軽自動車規格に合わせているだけです。

 ダイムラー・ベンツが日本専用に軽自動車規格でスマートを作ってくれるわけなどありませんのであしからず。

 で、いろいろ調べていくと、さすがに欧州車の安全基準でつくられているだけあって、日本の軽自動車とは別次元の衝突安全性能を持っているようです。


 実際に乗ってみて、走ってみて。まだ100kmほどしか走ってませんが、100kmインプレなどというものをしてみますと・・・。

 さすがダイムラー・ベンツが作っただけのことはある。足回りの剛性感というか、これオープントップなんだけど、それでも車体がしなるとか、コーナリング中にギャップを踏んでしまったりしても、ウナギのようにニョロニョロするといったことはありません。まるでオープントップであることを忘れてしまうような剛性感です。

 そして広い。
 軽自動車とは比較にならないほどの解放感があります。

 乗ったことはないが中古車センターなどで見たことのある、よく比較される車は、
 トヨタIQと、スズキ ツインでしょうか。


 スマートはシティコミューターとしての成功例です。
 だいたい路上駐車するとき、縦列駐車するものなのですが、スマートは歩道に対して直角に停めることができるらしいです。いまの日本でそんなことをするとスマホで写真撮られてSNSに上げられ、けしからん!と叩かれる未来しか見えません。これも欧州のアバウトさと長さ256cmという短尺の成せる技でしょうか。

 軽自動車サイズでありながら国産車を大きく上回る安全性能を持たせ、燃費もいいし恐ろしく小回りの利く車に仕上がっています。路上駐車の多い欧州の道路じゃスマートのようなシティコミューターが受けました。

 トヨタも真似せざるを得ません。
 たしか欧州のトヨタが開発したとどこかで読みました。

 しかし日本でIQは受け入れられませんでした。
 トヨタのIQ開発に対する熱意はものすごいものがあると思いました。だけど「そこまでやるなら軽自動車を作れ」ということです。
 IQのライバルはスマートではなく、軽自動車だと思う。そして軽自動車に敗北し、現在は生産を終了しています。残念。


 スズキ ツイン は前の職場の駐車場の横に停まってたので、何度もジロジロ見てしっています。これは……どういった層をターゲットに考えて開発されたのか。


 ツイン最大の特徴はその値段の安さ。
 なんと49万円。

 車じゃ比較できないのでスクーターと比較すると、ホンダPCXハイブリッドが43万円ぐらいなので、それに近い値段だという、もはや異常。

 いや、スーパーカブc125が399000円もするのが異常なのかもしれませんが、ツインが異常に安かったということだけは分かっていただけたかとおもいます。

 アルトをベースに切った貼ったしたんだろうなと。内装はプラスチックで、外装のバンパーすら塗装してない黒バンパのまま。それなりに上質な部分はひとつもなく、目に見えるものはただひたすら商用車レベルというチープさだった。

 うーん……。安いものを求める人って、コスパ優先だから4人乗りは外せないんじゃないの?って思うのだけど、どうなのでしょうか。マイクロカーをシティコミューターと考える層というのは、ちょっと意識高い系だと思うのですよ。

 ちなみに私は意識ド底辺なのですけど。


 まあ、スマートカブリオ、私が入手するとしたら置き場所がないので、

 バイクを数台売ることになると思います(汗)

 セローさんさようならの危機です。


 現状、壊れていると思われるところ。

 左ドアミラーの調整レバー。
 ミラーはドアに着いたレバーを動かして調整するという、25年前の車を彷彿させるギミックが付いているのですが、左ミラーが動きません。
 まあ左ハンドルなので窓を開けて手で動かせばいいのだけど。

 ディーラーでの修理費は3万円。ヤフオクで中古部品もありますが、なかなか5000円であれば上々。だいたい1万円といったところです。



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