ブログ友達のとあるお方から、100円ショップで買って始めるアウトドアをやれとリクエストいただいたので、やっちゃいます。
「100均」「ダイソー」「アウトドア」「アルコール」でググったらもう読み切れないほどのブログ記事が出てくると思うし、私も100円どころか、ゴミになる空き缶などを加工してアルコールストーブを作ったりしていましたが、それらは私のスタイルに合わなかったということで、いまいち実用化できませんでした。
ですがここにきて、散歩するとき、お茶を淹れるという目的でならこれ以上のものはないというところまで突き詰めることができましたので、晒します。
さて、初手から「なんだっそりゃ!」となるかもしれませんが、
数年前、アルコールバーナー自作派の中では大流行したセリアの100円商品、
アルミ・クリームコンテナです。現在もヤフオクなどで新進気鋭のアルコールストーブ作者が、これを加工した商品を大量に売りさばいているようです。(1000円から2500円ぐらい?)
実はこれ、化粧品コーナーの方に置いてあります。
大きな容器から小さな容器に移し替えて使うもので、これは手に塗ったりするクリームを小分けにするためのものです。ただ無駄にアルミであり、ちょうどいい大きさなのでアウトドアマンの目に留まったという事です。きっとこれの売り上げの多くは、アウトドアマンが買ってるんだと思いますよ!
ちなみに関西圏ではこれ、セリアでしか見かけません。ダイソーにはないので悪しからず。セリアに行ってください。
それでは、いってみましょう。
アルミコンテナCFストーブ 2019年度(1月度)版
いろんな種類の空き缶を加工してみましたが、ここ数年のファイナルアンサーとしてこれを推します。
これに、同じくまあダイソーなどで100円で売ってる、
これを適当にチギって詰めます。押し込むのではなくフワッとはめ込むような量で大丈夫です。
スチールたわし1こでたぶん4つ分ぐらいあると思うのですが……。
適当に詰めるとこうなります。
私はもう一つの選択肢として、カーボンフェルトという難燃性の繊維を詰めるのもいいと思います。ただしカーボンフェルトは100円ではいまのところ入手できないと思います。
カーボンフェルトです。スチールウールとなんら違いはありません。
パッと見の完成度が高い気がします。もしかするとそれだけかもしれません。
ただ、アルコンCFストーブのCFというのがカーボンフェルトの頭文字なので、ヤフオクなどで出品されているもので、アルコンCFストーブとあれば、たぶんこんなものが送られてくるのだと思います。
はい、ストーブ完成デーッス!!
次、ゴトクいきましょう、ゴトク。
これもダイソーの100円のものを使います。
様々なものが使えます。かきあげを作るための枠みたいなのがメジャーですが、私は金網コーナー?のようなところに置いてある、たぶん歯ブラシとか立てるやつ。
これを使ってゴトクを作ります。
もう見えてらっしゃるでしょう。はい、その通りです。
ダイソーにはこれ、「大」と「小」の2サイズあります。
どちらも同じ100円ですが、
大=トランギアのアルコールバーナーにちょうどいい。
小=アルミコンテナストーブにちょうどいい。
作り方は超カンタンです。
だけどまず壊す、これがちょっと難しい。
まず、
サンダーを用意します。
こんなもんないわ! という方は、別に金切りノコでもいいし、この程度のワイヤーぐらい、ペンチの姉さんでも、食い切りでも、金工ヤスリで削っても切断できますからどうぞ安心して破壊してください。
三枚におろしました。
ちなみに上の写真は「大」で、完成した下の写真が「小」ですが気にしないでください。今日は大つかわないので。
一番左の筒みたいになった部分だけが必要で、ほかは不要なのですが、何かに使えることがあると思うのでとっておくといいです。
はい! ゴトク完成デーッス!
つぎ、風防いってみましょう。
アルコールストーブにとって、風は大敵です。炎がメラメラ上がるというよりは、ユラリ、ユラユラという感じで、静かに燃焼するのでできれば無風で使ってあげたいところですが、外に持ち出すのに無風なんて条件の日は殆どありません。
風防を自作します。しかもかなり高品位なものを。
自分の環境に合わせます。
ゴトクの高さも考慮します。クッカーの横はどれぐらい隙間を空けようかとか、そういうことまでぜんぶ頭に入れた上で設計し、夢のオーダーメイドで作りましょう。
これがちょっと高い。たぶん800円ぐらいするけど、8mもあると、きっと一生分あるので買っておいて損はないです。
焼き網の上にこれを広げて、その上で焼きそばを焼いたりするものです。
なのでかなり厚手のアルミホイールとなります。
60マイクロメートル、つまり0.06mmあるので、風防を作るために生まれてきたようなものだと思います。
それに加えて、
ダイソーの100円商品で、アルミのワイヤーです。これを挟んでやることで、アルミに剛性を出します。
あと、もうひとつ、
アルミホイールにアルミテープを貼ります。なぜ必要かと言うと、風防用の極厚60マイクロメートルのアルミホイールは切断面が鋭利だとちょっとした刃物じゃね?って思えるほどです。上下左右を折り返して使えば問題ないので、もしかするとこれは要らないかもしれませんが、わたしはアルミの自在ワイヤーが動かないよう固定するのにもこれを使います。ただし、これには「のり」が付いているので、炎が当たると、短時間ですが、べたべたして何か焦げたような匂いがします。
こんな感じで仕上げます。
はい! 風防も完成デーッス!
長さも、高さも、形状もオーダーメイドで、自分の思ったように作れます。
何度も失敗して、何度も改良して、自分だけのサイズと形状を極めるといいです。
だいたいチタンの鍋を使うのがいいと思います。
値段高くてもチタンじゃないといけない理由は、熱伝導率の低さです。
そう、これでお湯を沸かして、そのまま飲むのに、アルミやステンレスだと唇やら手やらを大やけどしてしまうけど、チタンならそういう心配が(ほとんど)ないのです。
私は「お茶セット」なので、2人分のお茶を淹れるため、
アマゾンなどで、スノーピークと値段あんまりかわらないけど、チタンの蓋がついてくるという、Goat Range 420 というチタンのカップです。
間違ってもダブルマグを使ってはいけません。直接火にかける場合は絶対シングルです。
スタッキング例です。
このGoat Range 420というチタンカップの素晴らしいところは、
スノーピークのチタンシングルマグ300とこれぐらい素晴らしいピッタリ度でスタッキングできるところです。ちなみにこれより大きな、スノーピーク「焚」「極」にもちゃんとスタッキングできるので、この子の有用性は相当なものです。
なにしろ蓋が付いてるんですから。
アルミコンテナストーブ
ごとく
風防
あと、ティーバッグ(リプトンの紅茶とか)も普通に中に入れられますし、小型のターなども入ります。
ただ、アルミコンテナストーブは燃料入れっぱなしにはできないので、燃料は別に持って行く必要があります。正直、アルコール燃料なので、その辺に転がってるポリ容器ならなんでもいいです。私はトラベル用のモンダミンの空き容器を使ってますが、この容器も化粧品や調味料(液体)の詰め替え用なら問題なく使えます。
忘れがちなのが水←これを忘れるとお茶が飲めません。
ライターもぜひ。
アルコールを注いで火をつけるだけです。
風が強ければ風防を狭く絞り、風が弱ければ少し開き気味にしてやるといいです。
チタンのカップなら湯を沸かしたぐらいじゃ唇を火傷しませんが、それでも気を付けて、ふーふーやりながら唇つけて大丈夫なはずです。
手で持つ、つるの部分もチタンですから安心です。軍手なし、素手でやってます。
二人同時にお茶を楽しめないじゃないか! と言われる方は、スノピ「極」などがおすすめです。トランギアケトルを使おうと思ったらちょっと風防をまたオーダーメイドで作り直す必要があるので。
実は最近私こればっかりです。散歩に出て、お茶するのにこれだけあれば事足りてしまいます。ほーんとにもう、これだけで不便なことなど一つもないし、店で売ってる既製のものを買うよりも、お茶するとか、ラーメン作るだけなら絶対に自作のほうが軽くてお手軽なので、いいですよ。
もっといいのができたら、また晒しますねー。