Quantcast
Channel: 願わくば道に果てのないことを
Viewing all articles
Browse latest Browse all 329

変わりゆくアウトドアスタイル

$
0
0
 私がまだ若かったころ、いやまあ、20年ぐらい前というと、みんないまよりずっと若かったと思うのですが、ソロキャンプとかゲリラキャンプやり始めた頃は、いまよりずっと若かった。

 なにしろ全てを背負って移動していました。
 テントも寝袋もマットも火器も、場所によっては飲料水や料理に使う水もすべてです。食べ物なんかも全部背中に背負って山に入ってキャンプしていました。

 アークテリクスというメーカーのボラ60という、小柄な女の子ぐらいなら入れて担げるぐらいの大きなザックを持ってたぐらいです。もっともパンパンになるまで詰めたことはありません。40キロにもなると背負ってどこもいけませんから。
 このザックは10年前にはもう絶対に背負えないサイズと重さになったので、ついぞ何年か前にヤフオクで売ったのですけれど、いまもこのボラ60用のレインカバーだけ持っていたりします。

 時代はライト・アンド・ファストへ移行し、チタンやプラスチック製品で武装し、重量1キログラム前後の軽量テントを40Lぐらいの軽量ザックに詰め込み、昼から出て翌日の昼には帰る予定の24時間一泊ぐらいなら飲料水込みでも20キロぐらいに抑えて山に入れるようになりました。キャンプ場ではなく、ちょっとした獣道から外れたようなところでキャンプする「ゲリラキャンプ」というもので、個人的にはこのスタイルが一番好きでした。

 バイクツーリングでソロキャンプするようになったのはここ15年ほどでしょうか。ツーリングキャンプはまだまだやりたいのですが、全てを背負って山に入るということはできなくなって久しいです。

 いまはもうオートキャンプが好きです。
 まだテント泊にこだわっていて、車中泊までは考えていませんが、それでも車でびゃーっと走っていって、テントやらなにやら道具をぜんぶ引っ張り出したりして、テント以外にもタープ張ったりなんかするスタイルに変わりつつあります。

 というか、いまもうほぼそのスタイルになっていて、これまで背中に背負ってキャンプしていた道具をオートキャンプで使っているというパターンです。

 まだヤフオクで売れるかなあ? とか思ったり。
 売れるなら売って、もうちょっと快適なものに買い替えようかなと思ったりしてます。

 アライテントのトレックライズ0なんてまさにそんな感じなんですけどね、えーっと、

イメージ 1

 これですねえ。
 幅が80センチしかありません。

 寝るだけなら快適です。ザックがどこにも入らないで、ザックを枕にするか足もとに置くぐらいの覚悟は必要ですが、これはこれで素晴らしいものです。

 これは、山歩きを楽しむとか、歩き旅を楽しむために背負うテントです。

 ハイキングコースに入って、急坂を登り切ったところでばっと眼前に開ける夜景スポット。今夜の宿はここに決めて、ザックを下ろし、テントを張ってまずはお茶を淹れる。今日歩いてきたことや、明日歩く道を確認しながら眠りに落ちるのです。
 夢のあるテントですよね。山に入ることが楽しくてしょうがない、羽のように軽い軽量テントです。

 軽くするためにありとあらゆるものを軽量化しています。その辺のファミリーキャンプ用テントと比べるとボトムすら薄々でものすごく頼りないものです。
 それでもさらに軽くするために底面積まで削って、幅はわずか80センチ。
 テントの前室は雨が降っても調理など出来ず、雨に濡れないように靴やストーブなどを雨宿りさせておくぐらいしか使えません。

 極端に居住性を犠牲にしてまで軽量化しているのです。これは旅や登山を楽しむための道具です。スポーツ用品だと考えた方がいいかもしれません。

 キャンプやテント泊そのものを楽しんだり、野外泊の夜を楽しくするという用途に使うなら、もっと他のテントを選んだ方がいくらも幸せになれます。

 キャンプ用途ならトレックライズに4万円も出すよりも、コールマンのティピーテント(1万円)のほうがいくらも快適で楽しい夜を提供してくれるでしょう。

イメージ 2

 これいいですよ。オフシーズンならアマゾンで1万円です。
 シーズンはじまると値段上がりますが、いまは1万円。私にとってはいまがキャンプシーズンなんですが、いろいろ安くて助かります。

 中に柱が一本あるんですけど、慣れれば邪魔にも思いませんね。
 幅が150センチもあるので、いろんなものぜんぶ中に散らかせます。
 私は自宅のベッドサイドのように、iPad とか持ち込んで遊びます。顔を出せば星空、中に入るとアイパッド。不自由を楽しむキャンプですがアイパッドがあると朝からテントの前に据えたチェアにどっかり腰かけて、熱いお茶を片手に風景画のスケッチしたりとか、楽しむというよりも、キャンプを幅広く満喫できるのがいいです。

 私のアウトドアスタイルは変わりました。
 なのでまた、今になってあれこれ今のスタイルに合わせたアウトドア道具を買い揃えたりしています。10年前は使えない道具として積み上げていたストームクッカーがいま私の目的と用途にピッタリはまっています。

 信じられません。いまどきアルコールですよ?(わらい)

 アルコールとか、ガソリンとかを愛で続けましょう。
 こんどはクルマでぶいーんと乗り付けていくオートキャンプで。
 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 329

Trending Articles